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栗の栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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秋になると栗のお菓子や栗ご飯などがいろいろなところに出回りますよね。栗をお好きな方は年齢や性別に関わりなく、幅広くいらっしゃいます。

モンブランなどのようにケーキのメニューにもあるせいか、栗を果物だと思っている方もおられますが、栗は種実類に属します。

ただし種実類のほかの食材とは少し特性が異なります。

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人気の栗、お菓子ばかりでなくお料理でも楽しめるようになりたいですね。

栗の種類

栗を食べていた歴史は長く、日本でも茨城県や熊本県、愛媛県などの産地を持ちますが、栗には日本で栽培されている「日本栗」以外にも、「中国栗」や「ヨーロッパ栗」があります。

日本栗には、「利平」「丹沢」「筑波」「銀寄」など、数多くの品種があります。

渋皮がむきにくいという難点はあるものの、実が大きくホクホクとした甘さの楽しめる上品な味わいで、「和栗」人気は不動のものがあります。

天津甘栗などで楽しまれる中国栗は渋皮がむきやすいので、甘栗は簡単に手でむきながら楽しむことができるのです。

強い甘みが特徴で、栗らしさを楽しめるでしょう。

小ぶりでマロングラッセなどに使われるのが、ヨーロッパ栗。多くの品種がありますが、栗を使った加工品も多く、ペーストやクリーム、甘露煮などにされています。

ラム酒との相性が良いためか、クリームやペーストにはあらかじめ砂糖やラム酒が加えられ、使いやすいかたさに調整されているものもあるので、利用の際には注意が必要です。

 

栗の栄養

脂質が豊富という特徴のある種実類のなかで、栗の主成分は炭水化物。糖質が多く、ホクホクとした食感です。

ショ糖やブドウ糖といった、鎖の短い糖類も多いので、砂糖を加えなくても甘みを楽しむことができます。

ビタミンB群も豊富なことから、炭水化物やその他の栄養素の代謝に役立ちます。

また意外にもビタミンCも豊富で、なおかつホクホクとしたでんぷん質の実に守られて、加熱調理によるビタミンC損失が比較的少ないといった特徴もあります。

渋皮ごと召し上がる機会も増えてきましたが、渋皮にはタンニンが含まれています。

日本ぐり 生 中国ぐり 甘ぐり
エネルギー 164キロカロリー 222キロカロリー
脂質 0.5グラム 0.9グラム
炭水化物 36.9グラム 48.5グラム
水溶性食物繊維 0.3グラム 1.0グラム
不溶性食物繊維 3.9グラム 7.5グラム
カリウム 420ミリグラム 560ミリグラム
カルシウム 23ミリグラム 30ミリグラム
0.8ミリグラム 2.0ミリグラム
0.32ミリグラム 0.51ミリグラム
β-カロテン当量 37マイクログラム 68マイクログラム
γ-トコフェロール(ビタミンE) 3.0ミリグラム 12.0ミリグラム
ビタミンB1 0.21ミリグラム 0.20ミリグラム
ビタミンB2 0.07ミリグラム 0.18ミリグラム
ナイアシン 1.0ミリグラム 1.3ミリグラム
ビタミンB6 0.27ミリグラム 0.37ミリグラム
葉酸 74マイクログラム 100マイクログラム
ビタミンC 33ミリグラム 2ミリグラム

※すべて 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

栗の健康効果

しっかりとした甘みとホクホクとした食感から、エネルギーが高いのではないかと心配されますが、種実類であるにも関わらず主成分が炭水化物で脂質が少ないため、エネルギーはそれほど高くなりません。

食物繊維も多いので排泄効果も期待でき、少量で満足感を得られることから、ダイエットに適した食材だと考えることもできます。

ビタミン類では代謝に欠かせないビタミンB群が豊富で、中でも血行を良くしてくれたりホルモンの合成に関わったりするナイアシンが豊富です。

でんぷん質に守られているビタミンCは比較的摂取しやすい状況にあります。

ビタミンCはコラーゲンの合成に関わることから、摂取すると細胞がしっかりして風邪の予防につながります。

免疫力を高める働きもあるため、寒くなり始める秋に旬を迎える栗からも、しっかり摂取したい栄養素です。

渋皮には、ポリフェノールの一種であるタンニンが含まれています。

タンニンは渋味を与えるものですので、大量に摂取するものではありませんが、適量であれば味にアクセントを加えるおいしさの要因ともなります。

強い抗酸化作用を持っていますから、がん予防に役立ちます。また細胞の酸化を抑えてくれることから、動脈硬化予防が期待できる成分です。

渋皮には食物繊維も豊富です。ひと昔前は日本の栗の加工品は黄色く仕上げるものが多く、渋皮はすっかり取り除かれていましたが、最近では渋皮の色味を活かした加工がされることも増えてきました。

せっかく食物繊維やタンニンを含んでいる部分ですので、ぜひ取り除かずに渋皮煮のようにして一緒に召し上がっていただきたいと思います。

 

栗の選び方

皮に光沢があって、表面がしなびていないようなものが良いでしょう。古くなってくると光沢が消えて、へこみやしわが出てきます。

実に重みがあって、お尻の部分はしっかり白く、大きなものが良品です。

保存は1~2%程度の塩水に半日ほど漬けて、水を切ってから5℃以下で行います。もしくはおがくずと一緒にポリ袋に入れて、冷蔵庫で保存するという方法もあります。

かたい殻に守られているように見えますが、収穫後の品質低下は意外と早いので、すぐに食べない場合には冷凍した方が良いでしょう。

 

栗の食べ方

栗は皮をむくのが大変だと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しばらく水に漬けておいたり、沸騰したお湯で2~3分ゆでて熱いうちにむいたりすれば、むきやすくなります。

渋皮は苦みや渋味を感じるかもしれませんが、炊き込みご飯のようにお料理に使う時に少しつけたままにしておくと、風味が増しておいしく味わえます。

焼き栗や蒸し栗にするだけでも、ホクホクとした素朴な味わいで楽しむことができます。

 

栗 まとめ

管理栄養士chika-sita
秋の味覚で挙げられる、「いも・くり・かぼちゃ」。どれも甘みがしっかりとあって、ホクホクした食感がおいしい食材です。

でもよく見てみると、「いも(さつまいも)」はいも類、「くり」は種実類、「かぼちゃ」は野菜類といずれも違う食品群に属しているのですよね。

やはり秋は「実りの季節」。いろいろな植物が、おいしいものを届けてくれるのだと思います。

栗は和洋菓子どちらもたくさん使われますが、栗ご飯のように、もしくはお肉などとあわせて甘辛く調理しても楽しめる食材です。

鮮度の良い実が手に入る時期には、ぜひお料理にもご活用ください。

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