アサイーという果物をご存じでしょうか。「スーパーフード」などと言われ、注目を集めています。

アサイーとは
アサイーはアマゾンが原産の果実です。ブルーベリーのような見た目や色ですが、果実は種が多く可食部はわずか。
そのため、ピューレやパウダーなどに加工して食べられることの多い食品です。
特徴はなんといっても色。ブルーベリーに似た色合いは加工品になっても失われず、紫色のきれいな発色で、ヨーグルトなどと合わせて食べられることが多くあります。
果実の傷みが早いため、なかなか実のまま日本で流通することが少なかったのですが、冷凍が可能で輸送手段も確立されてきたことで、近年一気に流通範囲が広がりました。健康食材として人気を集めています。
アサイーの栄養
アマゾンの原住民の生活を支えてきたとも言われている果実ですので、栄養価にも期待できます。
カルシウムや鉄といったミネラル類や、葉酸やビタミンB1、ビタミンB2などのビタミンB群も含んでいます。
もちろん果実ですので、食物繊維も摂ることができます。
また植物性食品には珍しくアミノ酸組成が良いとされていて、効率的なアミノ酸摂取にも適しています。
特徴である色はアントシアニンによるもの。アントシアニンと言えば有名なのがブルーベリー。
眼精疲労に効果があるという点で情報が広まりました。アサイーにはブルーベリーを上回るアントシアニンが含まれていると言われています。
アサイーの健康効果
アサイーが赤道直下の日光の照りつけが強い地域で人々の健康を守ってきたのは、ミネラル類やビタミン類、食物繊維の供給にとどまらず、ポリフェノールによる抗酸化作用が紫外線の害から身体を守ってくれることも大切な働きです。
アサイーには、一般にポリフェノールを多く含むとされている赤ワインやチョコレートをはるかに上回る量のポリフェノールが含有されています。
アサイーに含まれるポリフェノールの代表的なものに、色素成分であるアントシアニンがあります。
アントシアニンというと、視覚機能を改善する効果が有名ですよね。
私たちの眼の網膜で光の情報を受け取るロドプシンというたんぱく質があるのですが、アントシアニンはこのロドプシンの再合成を助ける働きがあることから、眼への有効性が期待されるのです。
アントシアニンは疲れ目に良いだけでなく、白内障や緑内障のように眼の病気に対しても予防効果を発揮するとされています。
アントシアニンの持つ抗酸化作用が水晶体を紫外線の害から守ってくれるため、白内障の予防につながるのです。
緑内障では、酸化ストレスによって視神経がダメージを受けることからアントシアニンが守ってくれるとされています。
「眼の健康」と一口に言っても症状はさまざまですが、幅広い働きが期待されることがわかりますよね。
「アントシアニンと言えば眼に良い」と漠然とした情報が広がったゆえんも、わかるような気がします。
アントシアニンの効果は眼に限定されません。たとえば、肝臓の機能を向上させてくれます。
また血圧を上昇させる酵素の働きを阻害することで血圧上昇を抑制する効果もわかってきました。
血液中では、血栓の生成を抑制する働きがあることから、脳血管疾患の予防につながると言えます。
内臓脂肪の蓄積を抑える働きもありますから、メタボリックシンドロームの予防についても多方面から役立っていると言えます。
またアサイーはときに「アマゾンのミルク」と言われることがあるように、カルシウムの貴重な供給源ともなっています。
カルシウムをきちんと摂取しておくことは、将来の骨粗鬆症リスクの低減につながるばかりか、神経を正常に維持するなどの体調を整えるうえでもとても大切です。
吸収率も低く、不足しがちな栄養素だけに、積極的に摂取したい栄養素です。
アサイーは抗酸化作用による美肌効果から人気が広まりましたが、最近の研究ではLDL-コレステロールの増加を抑制し、血中コレステロールや中性脂肪の減少を助けるといったこともわかってきています。
脂肪酸では必須脂肪酸を含み、血中脂質バランスをとる上でも役に立つと考えられます。
アサイーの食べ方
アサイーの食べられ方としてメジャーなのが、アサイーボウル。アサイーのスムージーにシリアルや、バナナやいちごといった果実をトッピングして食べるメニューです。
スムージーとしても飲まれることもありますし、ヨーグルトと合わせて食べられるのも定番の食べられ方。
アサイー自体にはそれほど味に特徴がないので、あわせる食材選びは難しくありません。
ピューレや粉末を入手できれば簡単に取り入れることができます。どれも朝ごはんメニューにぴったりなものばかりですね。
アサイー まとめ

未知な食べ物でなかなか手が出にくいということもあろうかと思いますが、ジュースなども出回っていますので、まずはちょっとどんな様子か、トライしてみてはいかがでしょうか。