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いちじくの栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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日本で生のいちじくが出回るのは夏の終わりから秋のはじめにかけての短い期間なのですが、出回り期が短い割にいちじくは口にする機会やお料理やお菓子への利用頻度の高い果物ではないかと思います。

最近ではデパ地下のお惣菜にいちじくをたっぷりと盛り付けたメニューや、デザートを見かけることも増えました。案外いちじくをお好きな方は多いのではないでしょうか。

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いちじくのおいしさは独特の食感など、いちじくならではの特徴からくるものですが、単においしいだけでなく健康効果もきちんと期待できます。

おいしく楽しく召し上がれるように、いちじくの魅力を紐解いてみたいと思います。

いちじくの種類

国内で出回っているいちじくの8割程度は「桝井ドーフィン」という種類です。皮は濃く茶色がかった紫色で、果肉は桃色のようなきれいな色合いです。果肉がやわらかくて、甘みや酸味、香りなどは控えめ。

もともと日本に出回っていたのは「蓬莱柿(ほうらいし)」という種類で、皮は桝井ドーフィンに比べ赤みがあり、果肉はねっとりとしていて甘さも強いものでした。

完熟するに従って身が避けてきてしまうので、次第に出回り量が桝井ドーフィンに抜かれていきましたが、いちじくの芳醇な味わいを求めるなら蓬莱柿の方が適しているかもしれません。

ちなみに、いちじくのプチプチとした食感がお好きな方も多いのではないでしょうか。

いちじくは、私たちが食べている果肉部分の内側に無数の小さな花が密生しています。それがプチプチ食感の正体。外から花が見えないのでいちじくを漢字で「無花果」と書きます。

 

いちじくの栄養

いちじくには、水溶性食物繊維のペクチンや、若返りのビタミンとも言われる抗酸化作用の強いビタミンEや、余分なナトリウムを体外に排泄してくれる働きのあるカリウムが豊富です。

香りの成分はベンズアルデヒドという成分、色素成分ではアントシアニンを含んでいます。

果肉からは白い乳液があふれてきますが、これはたんぱく質分解酵素のフィシンです。消化を助けてくれます。

エネルギー 54キロカロリー
水溶性食物繊維 0.7グラム
不溶性食物繊維 1.2グラム
カリウム 170ミリグラム
0.3ミリグラム
α-トコフェロール(ビタミンE) 0.4ミリグラム

※値はすべて生のいちじく100グラム中。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

いちじくの健康効果

水溶性食物繊維のペクチンは、整腸作用はもちろん、糖尿病や脂質異常症の予防や改善に役立つと考えられています。

水溶性食物繊維は水分を吸収して膨張するので、摂取した食品が胃で滞留する時間を長くさせてくれます。つまり満腹感が継続しやすいということ。

小腸で糖が吸収されるときには、水を吸って膨張した水溶性食物繊維によって糖が消化酵素と接しにくくなります。これにより血糖値の上昇が緩やかになると考えられます。

コレステロールの吸収も妨げて、体外へ排出しやすくしてくれますから、コレステロール値の上昇を抑えてくれるのです。

もちろん摂りすぎれば下痢を起こしたり身体が必要とする栄養素の吸収が妨げられたりしてしまうのですが、薬やサプリメントではなく食品から摂取すると極端に摂りすぎるような事態にはなりにくいもの。

できれば日頃の食生活での継続的な摂取を心掛けたいものです。

香り成分のベンズアルデヒドには免疫力を高める作用や、がん細胞の成長を抑制する作用があるとされています。

がんを抑制する働きでは、色素成分であるアントシアニンにも期待ができます。

血中血小板凝固の抑制効果、血栓生成の抑制効果と、脂質異常症によって心配される動脈硬化に伴う諸症状についても、働きかけてくれるものと期待できます。

肝臓の機能の回復・向上にも有効とされています。

このほか、アントシアニンという色素成分は赤ワインやブルーベリーで有名になりましたね。

目の網膜にあり視覚を司っているロドプシンという色素の再合成を活性化させるので、目の機能を向上させてくれる働きが有名になりました。

血圧を上昇させる働きのある酵素を阻害することも最近注目されている働きの一つと、健康効果の期待できる成分なのです。

 

いちじくの選び方

完熟しているものはおいしいのですが、あまり日持ちがしないので、購入の際にはおしりの部分が裂けてきているようなものは、やめておきましょう。

皮の色味がしっかりと濃いものが良いでしょう。

 

いちじくの食べ方

いちじくはそのまま召し上がるだけでなく、料理にも利用しやすい果物です。たんぱく質分解酵素フィシンの働きを利用するのであれば、生のままでお肉と合わせて食べると消化の負担を軽減してくれます。

たんぱく質豊富な豆腐などの大豆製品は淡泊な味わいですので、いちじくとは意外と相性が良い組み合わせです。

ただし完熟後の日持ちがしないので、おいしいうちにコンポートなどにする食べ方もオススメです。

ペクチン、アントシアニン、カリウムはいずれも水に溶けだしやすい成分ですので、シロップごと召し上がれるような食べ方が良いでしょう。

 

いちじく まとめ

管理栄養士chika-sita
生のいちじくは出回り期が短いことから、ジャムやドライフルーツでも口にする機会が多いと思います。

おいしさが凝縮されている点では私もオススメしたいところですが、どうしても甘みが強く、いちじくから摂取が期待できる栄養素も損なわれがちです。

フレッシュなものをみかけた際には、ぜひ普段と違った楽しみ方にチャレンジしてみてください。

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