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甘酒の栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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スーパーフードと呼ばれる食品に注目が集まりがちな昨今、古くから日本にあったスーパーフードをすっかり忘れておりました。

甘酒といえば元祖スーパーフードではないでしょうか。なぜ甘酒はスーパーフードなのでしょうか。

管理栄養士chika-ue
今では寒い時期に飲まれることの多い甘酒ですが、「甘酒」という言葉は俳句の世界では夏の季語。どうやらそのあたりに秘密がありそうです。

甘酒の種類

甘酒として楽しまれているものには、主に2種類あると言われています。

一つ目が、酒粕を溶いて砂糖を加えたもの。酒粕にはアルコールが含まれるので、このタイプはアルコール飲料となります。

でも甘酒ってノンアルコールでお子さんでも飲むことができるイメージではないでしょうか?

もう一つの、お米に米麹を発酵させて作る甘酒はノンアルコール。いわゆるスーパーフードとして扱われるのはこちらのタイプになります。

麹菌の酵素によってお米のでんぷんが分解されてブドウ糖になるため、甘みを感じることができる飲み物になります。

ブドウ糖は糖質が私たちの身体に吸収できる最小の単位。つまりすぐに吸収されてエネルギー源として働いてくれます。

体力が低下しているときに点滴を打つことがありますが、そのような場合にもブドウ糖の形で糖質が含まれており体力回復のために素早く利用されます。

甘酒が「飲む点滴」などと言われるのも、身体が欲しているときに素早く利用できる形で栄養素を含んでいる点が点滴のようだからなのですね。

 

甘酒の栄養

甘酒は米と米麹から作られますので、炭水化物が含まれることはもちろんですが、たんぱく質も含有しています。

含有量はそれほど多くありませんが、必須アミノ酸の補給に役立ちます。さらにそれらを体内で利用する際に必要となるビタミンB群も含まれています。

オリゴ糖や食物繊維も含まれていることで、腸の調子も整えてくれると考えられます。

エネルギー 81キロカロリー
たんぱく質 1.7グラム
炭水化物 18.3グラム
水溶性食物繊維 0.1グラム
不溶性食物繊維 0.3グラム
カリウム 14ミリグラム
ビタミンB1 0.01ミリグラム
ビタミンB2 0.03ミリグラム
ビタミンB6 0.02ミリグラム
葉酸 8マイクログラム

※すべて 甘酒 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

甘酒の健康効果

甘酒は発酵食品ですから、発酵によって作り出されるほのかな甘み、うま味を楽しむことができます。

その口あたりの良さは栄養の豊富さによるものでもあるのです。

身体に吸収されやすい形であるブドウ糖で糖質を含有しており、スタミナ切れを起こしやすい夏バテ気味の身体に効果的。

たんぱく質も分解されていることでうま味が増し、一部は「レジスタントプロテイン」の形で含有されているのではないかと考えられています。

レジスタントプロテインとは、体内で分解されにくいたんぱく質のことで、消化されにくい特徴は食物繊維に似ており、体内の余分なものを吸着して体外に排泄してくれる働きが期待できるもの。

これにより余分なコレステロールも排泄してくれるのではないかと考えられているのです。

また同じく食物繊維の働きのように便通改善効果も期待できます。

甘酒には食物繊維も含まれていますし、オリゴ糖も含まれていますから、腸内細菌の環境を整えてくれる仕組みが幾重にもあるということですね。

バランスよく含まれるビタミンB群は、エネルギー産生栄養素の働きを助けてくれます。

夏バテの時は一生懸命エネルギーばかりを補給してもダメで、代謝を助けてくれる栄養素も一緒に摂っていかなければせっかくの栄養素も利用効率が悪くなってしまいます。

甘酒のように、エネルギー産生栄養素とあわせてビタミンB群を含有しているのは、優秀な組み合わせ。

発酵食品というのは複雑な反応の積み重ねで作り出されていくので、麹菌が産み出すさまざまな機能性成分があるのではないかと、甘酒にはまだまだ注目が集まっています。

100グラムあたりのエネルギーは81キロカロリーと決して低くはありませんから、たくさん摂れば良いということではありません。

しっかりとした飲みごたえもあり、満足感も与えてくれますから、適度な量を摂取して身体の調子を整えていく補助に活用しましょう。

 

甘酒の選び方

市販品にも甘酒はありますが、種類がありますので米と米麹で発酵して作られたものかどうかを確認しましょう。

甘酒に期待しているような健康効果は、こちらのタイプの方が優れているようです。

 

甘酒の食べ方

米と米麹さえあれば、炊飯器や保温ジャーを使ってご自身で作ることもできます。

発酵によって産み出される酵素は熱に弱いので、温めて飲む冬よりも冷やして飲む夏の方が理にかなっています。

でも寒い冬にしょうがなど、身体を温める食べ物とあわせて甘酒を楽しむのもまた、身体に優しい調整法でしょう。

単独で飲むだけでなく豆乳や野菜などほかの食材とあわせたり、スープのようにアレンジしたりして楽しむこともできます。

 

甘酒 まとめ

管理栄養士chika-sita
正直、甘酒は夏の季語というのは、はじめはあまりピンときませんでした。

でも年々暑さを増していく夏を迎えると、身体が甘酒の効果を欲しているようにも思え、昔はエナジードリンクのように夏に飲まれていたという話にも納得してしまいました。

スーパーフードなどと、目新しい食材ばかり追いかけるのではなく、古くから楽しまれている食材の、支持される理由を探っていくのも楽しいですね。

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