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鱈(タラ)の栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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鍋の具材として定番ともいえる、鱈(タラ)。冬になると出回り量が多くなるので、鍋シーズンにぴったり合っているのですね。

切身としても利用頻度の高い魚です。

管理栄養士chika-ue
淡泊な味わいは脂質が少ないから。魚油の摂取源としてはあまり期待できないものの、低エネルギーで良質なたんぱく質を供給してくれるという、うれしい側面を持っています。

タラの種類

単に「タラ」と呼ばれることが多いのは、マダラです。

魚へんに雪と書いて「鱈(たら)」と表す通り、雪のように白いきれいな身をしています。

タラの仲間にはスケトウダラもありますが、鮮魚利用は少なく、ちくわやかまぼこといった練り物などに使われます。

そしてタラで忘れてならないのが、「タラコ」。タラの卵がタラコとして食べられています。

タラコは魚卵ですので、栄養価が高くビタミン類やミネラル類を豊富に含みますが、コレステロールが高めな食品。

一度にたくさん食べることのないように気をつけましょう。

ちなみに「銀ダラ」はタラの仲間ではありませんので、栄養価も変わってきます。

低エネルギー、低脂質を狙ってタラを選択する場合には、間違えないように気をつけましょう。

 

タラの栄養

エネルギーの供給源としてだけでなく、身体の構成成分やホルモン・酵素といった身体の調子を整える物質の材料としてもしっかり摂取したいのが、たんぱく質。

良質なたんぱく質を含むものは大豆を除く植物性食品には乏しく、動物性食品の摂取に偏りがちです。なかでもやはり人気なのはお肉。

肉類は良質なたんぱく質を含むと同時に脂質も含み、脂肪酸の構成割合では飽和脂肪酸が多めです。

そのため、たんぱく質は供給されるものの、肉食に偏った食生活は栄養バランスを保つのが難しいのです。

その点魚は良質なたんぱく質とともに、n-3系多価不飽和脂肪酸を含むと歓迎されますが、やはり脂質をしっかり含むものが多いという点ではエネルギーもかさみます。

良質なたんぱく質を含んでいながら脂質の含有量が少なく、エネルギーが控えめとなるタラは、貴重な存在といえるでしょう。

ビタミン類では骨の健康維持に欠かせない、ビタミンDも豊富。また栄養素以外にもグルタチオンという機能性成分を含んでいます。

エネルギー 77キロカロリー
たんぱく質 17.6グラム
脂質 0.2グラム
飽和脂肪酸 0.03グラム
一価不飽和脂肪酸 0.03グラム
多価不飽和脂肪酸 0.07グラム
コレステロール 58ミリグラム
カリウム 350ミリグラム
ビタミンD 1.0マイクログラム
α-トコフェロール(ビタミンE) 0.8ミリグラム
ビタミンB1 0.10ミリグラム
ビタミンB2 0.10ミリグラム
ナイアシン 1.4ミリグラム
ビタミンB6 0.07ミリグラム
ビタミンB12 1.3マイクログラム

※すべて まだら 生 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

タラの健康効果

近年高齢化社会と共に問題視されているのが、ロコモティブシンドローム。

ロコモティブシンドロームとは、運動器に障害を持っているために移動機能の低下を起こすような状態を指します。

骨や筋肉といった身体を支えている運動器が弱ってしまって、ご自身の身体活動が制限されてしまうような方が増えつつあるのです。

歳を重ねることは皆に平等に訪れることではありますが、元気な老後となるか、不自由な老後となるかはそれまでの生活習慣に大きく左右されます。

ロコモティブシンドローム予防には、しっかりたんぱく質を摂取して筋肉の減少をくい止めることと、健康な骨・関節の維持が大切です。

良質なたんぱく質源として優秀食材であるタラは、骨の健康に欠かせないビタミンDも含んでいますので、ロコモティブシンドローム予防にはうってつけ。

またグルタチオンという機能性成分も含んでいます。グルタチオンはアミノ酸が連なった構造をしている「ペプチド」です。

抗酸化作用を持っており、有害物質を解毒し、肝臓の機能を強化してくれる働きもある成分です。

抗酸化作用によって過酸化脂質の生成を抑える効果もあるので、細胞の老化やがん化を防いでくれます。

すでに生成されてしまった過酸化脂質にも防御反応をするという心強い存在です。

目の水晶体や角膜にも、グルタチオンは多く存在しています。点眼薬にも配合されているほどで、グルタチオンの補強は目の衰えに予防効果が期待できます。

骨や筋肉といった運動器も、もちろん大切ですが、目が正常に機能することもまた、快活な老後には重要な要素だといえるでしょう。

 

タラの選び方

切り身での購入が多くなるので、身の透明感をチェックしましょう。透明感があってみずみずしいものが良品です。

水分が多く、鮮度の落ちやすいお魚ですので、値段の高低ばかりにとらわれず、きちんと鮮度を見極めて入手したいところです。

 

タラの食べ方

淡泊な味わいは、幅広く利用が可能です。

ロコモティブシンドローム対策では、カルシウムを含む食品と合わせると、カルシウムの吸収を促進してくれるビタミンDを含んでいる点で好相性。

シチューやミルク煮といった調理法は優しい味わいでおいしく召し上がれます。

また鍋物の定番具材である点も、低エネルギーのタラを上手に利用できていると言えるでしょう。

せっかく低エネルギー、低脂肪なのに油調理で召し上がるのは、ダイエット志向の場合には少しもったいないので、鍋で食べるのは適しています。

身が崩れやすいのですが、鍋でしたら汁ごと崩れた身も楽しむことができますね。

 

タラ まとめ

管理栄養士chika-sita
近年魚離れが進み、魚の良さをお伝えするときに魚油にフォーカスされる機会が多くなりがちですが、タラのように低エネルギー・低脂肪な食材というのも、とても大切。

良質なたんぱく質が摂取できていないと、将来的な疾患の不安もさることながら、日々の体の形成や代謝もうまくいきません。

代謝という面では、たんぱく質以外のエネルギー産生栄養素の代謝を助けるビタミンB群の含有もあり、優秀な食材です。

淡泊な味わいとはいえ、お魚料理を食べた満腹感はしっかり味わうことができますので、特にメタボリックシンドロームを気にされている方、将来のロコモティブシンドローム対策を今からしっかりなさりたい方に、積極的にオススメしたい食材です。

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