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鰹(カツオ)の栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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カツオは回遊魚なので、旬が2度ある魚です。

冷凍品も加えて年間を通じて食べることのできる魚ではありますが、その時期に応じて栄養価がかなり異なります。

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特徴を知って使いこなせるようになりましょう。

鰹(カツオ)の種類

回遊するカツオが、春先に日本近海を北上するものを「初ガツオ」と言っています。3月~7月頃まで楽しむことができます。

一方秋に脂がのって南下してくるものを「戻りガツオ」と言っていて、こちらは9月~11月頃に楽しむことができます。

カツオでもっともよく食べられているのが「本ガツオ」ですが、宗田節に使われているのは「ソウダガツオ」、日本海でわずかに獲れる「ヒラソウダガツオ」とほかにも種類はあります。

 

鰹(カツオ)の栄養

赤身魚であるカツオは、たんぱく質はもちろん鉄の給源として優秀な食材です。

またコレステロール対策として意識して摂取したいEPAやDHAといった種類の脂肪酸も含んでいます。

ビタミン類ではナイアシンやビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12とビタミンB群を幅広く摂取することができます。

同じカツオであっても脂がのっている時期の秋獲りと、そうではない春獲りとでは脂質の含有量が大きく異なり、それに伴いエネルギー値にも差が出てきます。

かつお 春獲り 生 かつお 秋獲り 生
エネルギー 114キロカロリー 165キロカロリー
たんぱく質 25.8グラム 25.0グラム
脂質 0.5グラム 6.2グラム
  飽和脂肪酸 0.12グラム 1.50グラム
  一価不飽和脂肪酸 0.07グラム 1.33グラム
  多価不飽和脂肪酸 0.14グラム 1.84グラム
コレステロール 60ミリグラム 58ミリグラム
カリウム 430ミリグラム 380ミリグラム
1.9ミリグラム 1.9ミリグラム
亜鉛 0.8ミリグラム 0.9ミリグラム
0.11ミリグラム 0.10ミリグラム
ビタミンD 4.0マイクログラム 9.0マイクログラム
ビタミンB1 0.13ミリグラム 0.10ミリグラム
ビタミンB2 0.17ミリグラム 0.16ミリグラム
ナイアシン 19.0ミリグラム 18.0ミリグラム
ビタミンB6 0.76ミリグラム 0.76ミリグラム
ビタミンB12 8.4マイクログラム 8.6マイクログラム

※すべて 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

鰹(カツオ)の健康効果

カツオは良質なたんぱく質の供給源になる食材ですが、加えて鉄をしっかり含んでいるため、吸収率の低い鉄の吸収を助けてくれます。

食品に含まれる鉄には動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」とがあります。

「非ヘム鉄」は「ヘム鉄」よりさらに吸収率が悪いので、鉄の補給には赤身魚などの動物性食品が適しています。

貧血という点をさらに考えていくと、赤血球のヘモグロビン合成に必要となるビタミンB12についてもカツオは含んでいますので、さらに適した食材だと言えるでしょう。

ビタミンB群は助け合って体内の代謝を促進します。カツオはエネルギー産生栄養素とともに種々のビタミンB群を含んでいます。

エネルギーの供給はもちろん、皮膚や神経といった組織の安定にも役立ちます。

旬が2回あるカツオは、脂質の量が春獲りと秋獲りとでは大きく異なりますが、脂質の多い秋獲りではEPAやDHAの摂取も期待できます。

ともにn-3系多価不飽和脂肪酸に属するEPAやDHAは、血中脂質バランスの是正効果が期待できる脂肪酸です。

EPAは特に血栓を作りにくくする作用に優れており、動脈硬化で怖い脳血管疾患や虚血性心疾患の予防に役立ちます。

DHAは脳の細胞を活性化させる働きが知られており、認知症予防でも期待が寄せられている成分です。

ともに悪玉であるLDL-コレステロールを減らし、善玉であるHDL-コレステロールを増やす働きがあることから、動脈硬化の予防に役立ちます。

 

鰹(カツオ)の選び方

切り身で買い求める場合には、色が深く、澄んだ赤色をしているか確認しましょう。茶色っぽいものは生食をしてもおいしくありません。

アミノ酸の一種である「ヒスチジン」を多く含むため、時間が経つとこれが「ヒスタミン」に変化し、アレルギー様食中毒の原因にもなりかねません。

足の早いものですから新鮮なものを求めて、すぐに食べるようにしましょう。

 

鰹(カツオ)の食べ方

初ガツオは脂が少なくさっぱりとした味わいです。この時期のカツオはたたきで食べるのが良いでしょう。

うま味はたっぷりありますし、薬味をたっぷりとのせて食べると味わいがさっぱりするだけでなく、栄養価も整います。

味わいの淡泊さを補う意味でマヨネーズなどとあわせて調理することもできます。

ポン酢との相性も良いですから、ポン酢に少しマヨネーズを足すことでほど良いコクがプラスされます。

戻りガツオは脂がたっぷりですので、刺身で存分に楽しむことができます。

皮はひいて、身は厚めに切って食べると、脂ののったうま味を味わうことができます。

鮮度が落ちやすいので、刺身で食べきれなかった分は照り焼きや角煮にして楽しみましょう。

 

鰹(カツオ)まとめ

管理栄養士chika-sita
初夏にカツオのたたきを食べるイメージが強いのですが、脂がのってくるのは秋、そして年間を通じて長く楽しめる魚なのですね。

赤身魚は日頃不足しがちな鉄分補給にきちんと食べておきたい食材ですが、カツオの場合あわせてたっぷりの薬味として野菜類も食べられるところが魅力です。

良質なたんぱく質とともにビタミン・ミネラルも補給できます。おいしく食べてバランスも整うなんて、良いですよね。

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