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アボカドの栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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女性に特に人気の高いアボカドですが、「森のバター」とも呼ばれていることをご存知でしょうか。

たしかに熟したアボカドはねっとりとしたクリーミーな舌触りで、まるでバターのようです。でも「森のバター」と呼ばれる由縁は、なにもその食感だけではないのです。

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バターにも匹敵する栄養価の高さこそ、アボカドの特徴です。植物とは思えない栄養価を持ち合わせているアボカドについて見ていきましょう。

アボカドの種類

アボカドはコロンビアやメキシコなどを原産とする果実で、現在日本では多くをメキシコからの輸入品でまかなっています。

メキシコ産のものは産地が多いため周年でリレー栽培されており、日本でも年間を通して入手することが可能です。

近年では和歌山県や愛媛県、沖縄県などで国産アボカドの生産も少しずつ増えてきています。

店頭で見かけるものは、「ハス種」というものが中心です。この品種は、熟すにつれて皮が黒くなるのが特徴。

ほかにも果皮が濃い緑色をしている「ベーコン」や、洋ナシのような形をしている「フェルテ」という品種があります。

 

アボカドの栄養

一般的に脂質は植物性食品よりも動物性食品に多く含まれるものですが、アボカドは「森のバター」の異名通り、脂質を含みます。

脂質の多くは、オレイン酸やリノール酸、リノレン酸といった不飽和脂肪酸です。悪玉とされるLDLコレステロールを低下させ、善玉とされるHDLコレステロールを増やす働きがあります。

これにより、動脈硬化や脳血管疾患といった生活習慣病の予防に貢献します。

またビタミン類やミネラルも豊富です。エネルギーを産生する栄養素である炭水化物、脂質やたんぱく質の代謝に欠かせないビタミンB群が豊富であるほか、脂溶性ビタミンのビタミンE、ミネラルではカリウムなどを多く含んでいます。

エネルギー 187キロカロリー
脂質 18.7グラム
飽和脂肪酸 3.21グラム
一価不飽和脂肪酸 10.82グラム
多価不飽和脂肪酸 2.16グラム
水溶性食物繊維 1.7グラム
不溶性食物繊維 3.6グラム
カリウム 720ミリグラム
0.7ミリグラム
α-トコフェロール(ビタミンE) 3.3ミリグラム
ビタミンB1 0.10ミリグラム
ビタミンB2 0.21ミリグラム
ビタミンB6 0.32ミリグラム
葉酸 84マイクログラム
パントテン酸 1.65ミリグラム
ビタミンC 15ミリグラム

※値はすべて生のアボカド100グラム中。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

アボカドの健康効果

アボカドの優れていることは、多くの種類の栄養素を豊富に含んでいるところです。

例えば脂質が多くてエネルギーの高いイメージも、その内訳はHDLコレステロールを増やしてくれる不飽和脂肪酸が多いといったバランスの良さがあります。これにより動脈硬化の予防につながります。

ビタミンB群が豊富なことから、エネルギー代謝に役立つだけでなく、造血作用や認知症予防効果も期待できます。

ビタミンEは抗酸化作用が強く、美肌に効果のある栄養素です。アボカド自体に脂質が多く含まれていることで、脂溶性ビタミンであるビタミンEも吸収しやすいというわけです。

利尿作用があり、余分なナトリウムの排泄に働いてくれるカリウムによって血圧降下の働きも期待できます。

 

アボカドの選び方

アボカドは和名を「鰐梨(わになし)」と言います。これはアボカドの皮の様子が表現されている名前です。良品を見極めるさいには、皮にツヤやハリがあってワニのようであるかを確認しましょう。

ヘタの付近がやわらかくなっておらず、触ってふかふかしていないようなものを選びましょう。

形はいびつでなく、きれいな円形をしているものが良いでしょう。

アボカドの食べごろの見極め方

アボカドは食べるときに「追熟」を必要とする果実です。

追熟とは収穫後に果実を熟させ食用に向いている状態にまでもっていくことです。アボカドは樹から切り取ってからでないと熟しません。

市販のアボカドに、シールが貼ってあるのをご存知でしょうか。

アボカドの食べごろを教えてくれるサインです。アボカドは熟すと皮の色が濃く茶色っぽくなってきます。

もし使う予定が数日先であれば、完全に熟したものを買ってしまうと熟れすぎて悪くなってしまいますので、まだかたさの残る、少し緑がかったものを買いましょう。

今すぐ楽しみたい場合には色が濃くなって押すと少し柔らかいくらいのものを選ぶと良いでしょう。

暑い地域で生まれた果実ですので、冷やし過ぎは向いていません。

保存の際は冷蔵庫に入れますが、5℃以下になるような部分には置かないように気をつけましょう。

表面がきれいなのに中に黒い斑点を生じている場合があります。

これには2つのパターンがあり、鮮度が落ちていることと、保管中に低温障害にあった場合が考えられます。

斑点の出ているところだけ取り除けば、食べることができます。

ただし、果皮がしなびてふかふかしてしまったようなものは、食べずに破棄した方が良いかもしれません。

アボカドの食べ方

アボカドは皮をむいて空気に触れると黒ずんできてしまいます。脂質が多いことから空気中の酸素によって酸化されやすい点からも、切るのは食べる直前が良いでしょう。

少しでも影響をおさえるためには、レモン汁を振りかけるのが効果的です。

果物に分類されながら、食べられ方としては野菜的に、料理に多用されることの多い食材です。

あまり酸味がありませんので、酸味の強い食材と合わせても食べやすく、ねっとりとした食感で口当たりをマイルドにしてくれます。

 

アボカド まとめ

管理栄養士chika-sita
食べ物の健康効果を掘り下げていくと、なにかその食材に特有に含まれている成分がクローズアップされがちですが、アボカドのように基本となる栄養素が多種類に渡って豊富に含まれている食材は珍しいのではないでしょうか。

食品に含まれる特有の成分には、これからの研究によってうれしい効果が発見される期待はもちろんありますが、いずれも微量であるにも関わらず、過度に期待をよせ過ぎの感も否めません。

というのも、私たちの食事の基本はまず栄養素をバランスよくしっかり摂ることなのです。その基本なくして、いくら特有の成分を摂取したからといって、身体の不調は解消されません。

植物性食品とは思えないほどの栄養価を含むアボカドは、「森のバター」の名に偽りなしと言えるでしょう。

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