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れんこんの栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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れんこんは漢字で書けば「蓮根」となる通り、ハスの地下茎部分を食べている野菜です。穴が開いている独特の姿から「先が見通せる」という意味で、おせち料理では縁起物ともされて、古くから食べられてきました。

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食感や風味も個性的ですので、どのような栄養素を多く含み、どのような健康効果が期待できるのか、想像しにくいのではないかと思います。見ていきましょう。

れんこんの種類

れんこんの生産地といったら茨城県が有名ですが、今主流で栽培されている品種は古くから日本の在来種であった品種ではなく、中国から伝来した「備中」「杵島(きしま)」といった品種だそうです。

ずんぐりとした形で、節目が詰まっているのが特徴。日本の在来品種は東海地方でわずかに生産されています。

茨城県のほかには、埼玉県・佐賀県・石川県でも栽培されています。

 

れんこんの栄養

野菜類の中では炭水化物含有量が多い方ですが、とはいってもそれほど多いわけではないため、エネルギーが過剰になる心配はあまりありません。食物繊維も豊富に含まれています。

ビタミン類ではビタミンCや、炭水化物の代謝に必要となるビタミンB1も含んでいます。

ビタミンCは調理によって壊れやすいデリケートな栄養素ですが、れんこんに含まれるビタミンCはでんぷんに守られているため、加熱しても損失はしにくいとされています。

れんこんは切ると黒ずんできますが、タンニンが含まれているため。切って空気にならされると、タンニンが酸化され、黒ずんでくるのです。

エネルギー 66キロカロリー
炭水化物 15.5グラム
水溶性食物繊維 0.2グラム
不溶性食物繊維 1.8グラム
カリウム 440ミリグラム
ビタミンB1 0.10ミリグラム
ビタミンB6 0.09ミリグラム
パントテン酸 0.89ミリグラム
ビタミンC 48ミリグラム

※ すべて 根茎 生 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

れんこんの健康効果

れんこんはすりおろして食べるともったりとしてきたり、切ると糸をひいたりしますが、これは粘質物であるムチンを含んでいるためです。

ムチンは糖とたんぱく質の複合体で、胃の粘膜をうるおし、保護する働きをします。消化を促す作用もあり便秘の解消にもなりますので、胃腸にやさしい成分です。

また、細胞を活性化し老化の防止にも役立ちます。風邪予防やスタミナ強化に、れんこんを取り入れると良いでしょう。

あまりイメージにはありませんが、ビタミンC含有量も高いので、風邪予防には総合的に働きかけてくれます。

切ると黒ずんでくるのは、ポリフェノールの一種であるタンニンを含んでいるためです。

タンニンには炎症を抑えるような作用があります。粘質物とあわせて、胃の機能維持に役立ちます。

そのほか、老化抑制やがん予防に有効とされている成分です。

ポリフェノール類は複数含まれていると考えられています。

たとえば、皮にはカテキンが多く含まれています。複数のポリフェノールの働きで、抗酸化作用を有し、生活習慣病予防などに役立つものと考えられます。

一年中食べることのできるれんこんですが、旬といわれるのは冬場。胃腸が弱りやすい時期に適した効果を持つ野菜です。

 

れんこんの選び方

肉質が緻密でかたくしまっているような、重みのあるものを選ぶようにしましょう。太くてまっすぐなものが良品です。

れんこんの穴は地下茎である部分に空気を通すためのもの。穴の大きさや形が均一なものの方が、ストレスが偏らずに育ったといえます。

穴の内側が黒くなっているようなものは避けるようにしましょう。自然な淡黄色や白みがかかった色合いで、色にムラのないものを選びましょう。

カットされたものを買い求めることも多いと思います。カット面はきっちりラップで包み空気を遮断しましょう。

野菜室で保存しますが、できれば早く使い切った方が良いです。土つきのものやまるごとのものの場合には、乾燥に気をつけて、やはり野菜室で保存しましょう。

 

れんこんの食べ方

煮物に使われることも多くありますが、その場合にはれんこんが含んでいないβ-カロテンを含むにんじんやかぼちゃなどの野菜類と組み合わせて作ると、栄養バランスを取ることができます。

長い時間加熱するとホクホクとした食感、すりおろして加熱するともっちりとした食感、炒め物などにすればシャキシャキとした食感と、同じ野菜でも調理法によっていろいろな楽しみ方ができます。

切ったら黒ずみ防止のために酢水につけると良いでしょう。2~3分酢水につけると色をきれいに仕上げることができます。またシャキシャキとした食感にもなります。

ただしビタミンCやビタミンB1は水溶性のビタミンですので料理のできあがりに色味が影響しない場合には、栄養損失を考えると酢水にさらさない方が良いでしょう。

ちなみに変色の原因となるタンニンは鉄と反応しやすく、タンニン鉄となって赤く変色するので、れんこんを調理するときは鉄なべを使用しない方が良いでしょう。

 

れんこん まとめ

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れんこんの収穫期のピークは寒い時期だというのに、湖岸で小舟をひっぱりながら収穫をしているれんこん農家さんを見ると、頭が下がる思いがします。

ハスの花のお釈迦様を思わせる優雅さからはまったく想像もできない姿が地下に埋まっているわけですが、ムチンの胃腸にやさしい健康効果を思えば、やはり私たちは恩恵を受けているのだなぁと思わされますね。

 

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