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トマトの栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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トマトは野菜でありながら果実のように楽しむこともできる、人気の野菜です。

「トマトの種類が多い食料品店は鮮度管理がきちんとできている」と言われるほど、売れ筋商品ですので各店力を入れていろいろな種類を販売しています。

加工品も多くありますので、食卓にのぼる機会も多いのではないでしょうか。

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トマトがこんなにも愛されているのは、単においしいからではなく身体にもうれしい成分を含んでいるからです。

トマトの種類

トマトは品種の多い野菜です。日本で主流なのは「桃太郎系」の、ピンク系トマト。生食向きです。

甘みがあるのに適度な酸味もあるので、あっという間に人気品種となりました。

「桃太郎系」トマトよりも前に主流品種だったのは「ファースト系」。先が尖った形をしているのが特徴です。

トマトらしい味わいが強く、今も根強い人気があります。

日本では生食でトマトをよく食べますが、世界では加熱用のトマトが主流です。「サンマルツァーノ種」という赤系のトマトです。

果肉が堅いので生食には向きませんが、加熱するとトマトに含まれるうま味成分のグルタミン酸も感じられる味わいで、ジュースやケチャップなどにも加工されています。

うま味成分は2つ以上を組み合わせると相乗効果が期待できるもの。コハク酸を含む貝類や、イノシン酸を含む魚介類など、トマトと相性のよい食材はたくさんあります。

最近のトマトでは、「糖度」を謳っているものも少なくありません。甘いトマトが好まれている傾向がうかがえます。

トマトはもともと太陽の光がさんさんと降り注ぐ、赤道直下の乾燥した地帯が原産地だとされています。

つまり栽培の時にこのあたりの気候条件に似せて作るのは、トマトにはうれしい環境。

ですから水を与える量を最小限にして栽培することで、甘みを凝縮させて、糖度の高いトマトにしていくような、手間暇かけてこだわった作り方をなさっている農家さんもたくさんいらっしゃいます。

大きさは大玉・中玉・小玉(プチトマト)とありますが、それぞれに品種も多いので、一概に大きいとどう、小さいとどう、などとは言えません。

栄養成分も大差ないので、使い勝手の良さ、食べやすさと、品種特性で選んでみてはいかがでしょうか。

 

トマトの栄養

トマトは野菜ですので、エネルギーはあまり高くありません。ですから、食べ過ぎを気にせずに食べられます。

期待できるのはなんといってもビタミン類の摂取です。体内でビタミンAとして働くβ-カロテンを多く含んでいます。

実は緑黄色野菜とは100グラムあたりβ-カロテンを600マイクログラム以上含む野菜をいうのですが、トマトは食べられる量・頻度からβ-カロテンの供給源として優秀ということで緑黄色野菜として扱われています。

その他のビタミン類もビタミンB群やビタミンCを中心に摂取が期待できます。

それからトマトで忘れてはいけないのが、色素成分のリコピンです。

ヨーロッパに「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがありますが、トマトが赤くなる、つまりリコピンの健康効果によってお医者様が暇になるといわれているほどなのです。

トマト
果実 生
ミニトマト
果実 生
エネルギー 19キロカロリー 29キロカロリー
水溶性食物繊維 0.3グラム 0.4グラム
不溶性食物繊維 0.7グラム 1.0グラム
カリウム 210ミリグラム 290ミリグラム
β-カロテン 540マイクログラム 960マイクログラム
α-トコフェロール(ビタミンE) 0.9ミリグラム 0.9ミリグラム
ビタミンK 4マイクログラム 7マイクログラム
ビタミンB1 0.05ミリグラム 0.07ミリグラム
ビタミンB2 0.02ミリグラム 0.05ミリグラム
ビタミンB6 0.08ミリグラム 0.11ミリグラム
葉酸 22マイクログラム 35マイクログラム
ビタミンC 15ミリグラム 32ミリグラム

※すべて 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

トマトの健康効果

リコピンとは

好きなように移動ができる私たちと違って、移動のできない野菜をはじめとする植物は、外敵から自らの身を守るための独自の成分を持っていることがあります。

それらが私たち人間にとっても役立つことがわかってきて、最近「機能性成分」として注目を集めていますが、リコピンもその一つ。

トマトに含まれる色素成分であるリコピンには、強い抗酸化作用があることが知られています。

この効果によって生活習慣病の予防効果が期待されています。

たとえばリコピンを含む食物では前立腺がんのリスクを低下させることが、2007年に世界がん研究基金の報告書に示されています。

また動脈の壁が弾力を失ってかたくなったり、動脈の内側にコレステロールなどがたまって血流が悪くなったりする動脈硬化を予防する成分として、リコピンは期待の寄せられている成分の一つです。

この他にも、リコピンには善玉コレステロールであるHDL-コレステロールを増やす効果や、悪玉コレステロールであるLDL-コレステロールの酸化を防止する働きも確認されていて、コレステロールとも関連の深い成分なのです。

トマトのアンチエイジング効果

アンチエイジングというと、まず思い浮かぶのがお肌の話ではないでしょうか。

肌を老化させる原因のうち大部分を占めているのは「紫外線」の影響です。

紫外線を浴びると皮膚で活性酸素が発生して、メラニンができやすくなり、それが沈着してシミになってしまいます。

トマトに含まれるリコピンやβ-カロテン、ビタミンE、ビタミンCにはいずれも抗酸化作用があることが知られています。

抗酸化物質は活性酸素の害から私たちの身体を守ってくれるのです。

活性酸素はなにも、お肌だけに影響を及ぼすものではありません。

活性酸素は反応性が非常に高い状態の酸素ですので、過剰な活性酸素は身体をさびつかせてしまい、がんなどの発生にもつながるといわれています。

トマトにはこのほか体内の余分なナトリウムを体外に排泄してくれる作用のあるカリウムも含まれていますので、高血圧予防も期待できます。

またクエン酸も含まれていますので、疲労回復にも役立ちます。

いつまでも若々しく元気でいたいという願いは、身体の内側も外側も健やかでなくては成り立ちません。トマトはそんな願いにピッタリの野菜なのです。

 

おいしいトマトの選び方

おいしいトマトは、皮につやがあって色が均一に赤く色づいているものを選ぶと良いでしょう。

ヘタがピンとしていれば、新鮮だとわかります。

ヘタとは反対側のおしりの部分を見て、星のように筋の入っているものは甘くておいしいとされています。

一般的には丸くて形の良いものがおいしいとされていますが、「おにばな」といって形がちょっといびつでおしりに花落ちのあとが残っているようなものをたまにみかけたることはないでしょうか?

一つだけ大きくなってしまうので栽培中に摘果されてしまうことが多く、あまり出回る数は多くありませんが、農家さんに言わせると、実は「おにばなに外れなし」と言われるおいしいトマトなのだそうです。

 

トマトの食べ方

トマトの健康効果がわかったら、それをおいしく効果的に摂取したいと思われるのではないでしょうか。

トマトの効率が良い食べ方は、加熱して脂質と組み合わせて調理をすることです。

リコピンは熱に強く、脂溶性成分なので脂質と合わせると吸収しやすくなります。

また、トマトは赤く熟すほどうま味成分のグルタミン酸量がアップしますので、ここに違ううま味成分を持ち、EPAやDHAといった脂肪酸も含んでいる魚類を合わせると、うま味もアップ、健康効果もアップする相性の良い組み合わせとなります。

今や私たちの食生活にすっかり浸透しているイタリア料理。

トマトを多用する地域の料理ですが、かつてイタリアンブームの際に日本人に受け入れられるのは非常にたやすかったと言います。

その理由が「味の出し方が和食と似ているから」。

日本食ではだしを大切にしますが、たいてい2種類以上の素材を組み合わせて、うま味成分の相乗効果を利用してだしをとります。

イタリア料理でトマトとその他の具材をあわせる手法も、うま味の相乗効果では同じこと。

ですから日本人にとっては受け入れやすい味だったのです。

イタリア料理ではオリーブオイルも多用します。油に溶けやすい性質を持つものが多いトマトの栄養成分を取り入れるのには、もってこいなのです。

 

トマト まとめ

管理栄養士chika-sita
トマトはあまりに身近な食材なので、あまり健康効果を意識して食べずとも自然と食卓での登場回数が多かったかもしれません。

しかし健康効果を知れば、ますますトマトを食べようと思えるのではないでしょうか。

もしこれまで、ほんの彩り程度にしかトマトを活用できていなかったようでしたら、これを機にもっともっとトマトを食べていただけたらと思います。

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