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鴨肉の栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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鳥類で口にする機会の多い肉と言えば、圧倒的にニワトリの肉ですが、ニワトリに比べてしっかりとした食べごたえを感じさせてくれる鴨肉も、鴨南蛮やフランス料理などでお目にかかる機会があるのではないでしょうか。

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牛肉や豚肉とは違った味わいでたんぱく質を摂取できる鴨肉の長所をまとめてみます。

鴨肉の種類

「日本食品標準成分表」を確認してみると、「かも」の欄には、まがも・あいがも・あひると並びます。

しかし日頃口にしている鴨肉のほとんどは「あいがも」で、その他の肉に出会うことはごくまれでしょう。

野生のかもは冬になると日本に渡ってきますが、狩猟法によって狩猟期間や捕獲数が規制されているため、珍重されます。

本来「あいがも」とは、野生のかもとあひるを交配させたものですが、現在「あいがも」として市場に流通しているものはほとんどがあひるか、交配種かになります。

鴨肉は胸肉の発達が特徴なので、食用とする部位も胸肉が主となります。

冷蔵や冷凍で輸入されるものが多いので、フランス産・アメリカ産・中国産のものをよく見かけるのではないかと思います。

 

鴨肉の栄養

同じ鳥でありながら、鴨肉がニワトリに比べて濃厚と感じるのは、鴨肉には脂質が多く含まれるためです。

ただし脂肪酸では動物性食品でありながら多価不飽和脂肪酸が多く、なかでもリノール酸が豊富です。

ミネラル類の鉄・銅や、ビタミン類ではビタミンB群が豊富です。

あいがも
肉 皮つき 生
あひる
肉 皮つき 生
エネルギー 333キロカロリー 250キロカロリー
たんぱく質 14.2グラム 14.9グラム
脂質 29.0グラム 19.8グラム
  飽和脂肪酸 8.02グラム 4.94グラム
  一価不飽和脂肪酸 13.32グラム 7.81グラム
  多価不飽和脂肪酸 5.66グラム 4.67グラム
  コレステロール 86ミリグラム 85ミリグラム
カリウム 220ミリグラム 250ミリグラム
1.9ミリグラム 1.6ミリグラム
亜鉛 1.4ミリグラム 1.6ミリグラム
0.26ミリグラム 0.20ミリグラム
ビタミンA 46マイクログラム 62マイクログラム
ビタミンD 1.0マイクログラム 0.8マイクログラム
ビタミンE 0.2ミリグラム 0.5ミリグラム
ビタミンK 21マイクログラム 41マイクログラム
ビタミンB1 0.24ミリグラム 0.30ミリグラム
ビタミンB2 0.35ミリグラム 0.26ミリグラム
ナイアシン 3.8ミリグラム 5.3ミリグラム
ビタミンB6 0.32ミリグラム 0.34ミリグラム
ビタミンB12 1.1マイクログラム 2.1マイクログラム

※すべて 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

鴨肉の健康効果

体重コントロールに集中すると、エネルギーを産生する栄養素を控えがちになりますが、いずれも摂りすぎはもちろん問題ながら、生きていくためには当然必要なもの。

あまり極端な制限は免疫力を低下させたり、スタミナ切れを起こしたりします。

なかでもたんぱく質は、エネルギーを産生する働きはもとより、身体を構成する役割が非常に重要となります。

しかし難しいのは、良質なたんぱく質源となる、肉・魚・卵・牛乳や乳製品・大豆や大豆製品といった食材のなかで、どうしても摂取源が偏りがちなこと。

肉は食べやすく調理も手軽でバリエーションもあるため、摂取源としてはありがたいのですが、同時に飽和脂肪酸を多く含む脂質を摂取することとなり、血中脂質バランスの乱れにつながります。

良質なたんぱく質を供給してくれながら、脂肪酸組成にやや特色がある鴨肉はそんな状況の打破には心強い存在です。

鴨肉はたんぱく質を含むことはもちろん、ニワトリよりも濃厚な味わいで脂質も供給します。

しかし脂質の内訳が、脂肪酸では飽和脂肪酸ばかりでなく不飽和脂肪酸も多く含み、なかでもn-6系多価不飽和脂肪酸であるリノール酸を多く含んでいます。

リノール酸は食品から摂る必要のある必須脂肪酸の一つで、過剰摂取しなければコレステロール値や血圧を下げる作用が期待できる脂肪酸です。

現在の日本人では比較的摂取できている脂肪酸ではありますので、わざわざ食べ増やす必要はないものの、食品からの摂取が飽和脂肪酸過剰になりがちなパターンでは、摂取源を牛肉や豚肉ばかりでなく鴨肉に一部置き換える効果は、多少期待できるのではないかと思われます。

肉の優れているところは、ミネラル類やビタミン類の摂取もあわせて行えるところです。

鉄・銅の組み合わせはいずれも貧血予防にきちんと摂取しておきたい栄養素ですが、鴨肉ではどちらも含んでいるうえ、吸収率の低い鉄も植物性食品に比べると吸収しやすい点でも優れています。

またエネルギーを産生する栄養素を体内で代謝するうえで欠かせないビタミンB群も豊富ですから、体内効率も良いでしょう。

 

鴨肉の選び方

鴨肉は脂身が分厚いのが特徴です。生肉の状態で脂身が白くきれいに厚みを保持しているものは良品です。

赤身の部分は、鮮やかな赤をしているものが鮮度を保っていると言えるでしょう。

鴨肉は傷みやすい食材です。早めに使い切るようにし、それが難しい場合には1枚ずつラップに包んで、冷凍するようにしましょう。

 

鴨肉の食べ方

脂身を上手に溶けさせると、濃厚でジューシーな味わいを楽しむことができます。

フランス料理では鴨肉はコンフィとして使われるのが定番です。コンフィは低い温度でじっくり加熱していく調理法です。

鴨肉は胸肉を食べることが多いので、くせがなくほかの食材ともあわせやすい味わいです。酸味をきかせたソースなどとあわされることが多いでしょうか。

日本ではもも肉などを使って鴨南蛮にされることもあります。さっぱりとした麺類と鴨肉のコクがあわさって贅沢な味わいとなります。

 

鴨肉 まとめ

管理栄養士chika-sita
生肉としての流通が少ないためか、日頃の食卓にはあまり並ばない鴨肉。

輸入品が多いこともあり、加工されている状態のものが出回ります。

脂身をジューシーにおいしく仕上げるのは少しコツがいるようにも思われますので、加工品の利用から取り入れてみても良いかもしれませんね。

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