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ほうれん草の栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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食べ物には旬がありますが、旬は単にたくさん獲れる時期というだけでなく、おいしさや栄養ものっている時期といわれます。その代表例として挙げられるのが、ほうれん草。

ほうれん草は冬に旬を迎えますが、夏採りのものと冬採りのものとではビタミンC含有量が大きくことなるので、旬の野菜の栄養価の高さを示す事例としてよく紹介されます。

2015年に改訂された「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」では、通年平均とは別にとうとう夏採りと冬採りと分けて値を掲載しています。

これは「一食品一成分値」を原則としている食品成分表では大変珍しいことです。それだけ栄養価が異なるという証拠。

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栄養価の高い野菜ですので、余すところなく活用しましょう。

ほうれん草の種類

ほうれん草には大きく分けて、東洋種と西洋種があります。東洋種は葉の形がギザギザしている種類で、臭みが少なく生育が早いという特徴があります。

西洋種はまるっこくきざみの少ない葉の形のもので、東洋種に比べて少しアクが強いのですが日持ちが良いという利点を持っています。東洋種・西洋種それぞれに長所も短所もあることから、これらを掛け合わせた一代交配種が現在の主流。両者のいいとこどりをしています。

ほうれん草といえば気になるのがアク。最近ではベビーほうれんそうのように、4~5センチ程度伸びたところで刈ってサラダでも食べられるようなほうれん草も出回っています。

 

ほうれん草の栄養

ほうれん草はメジャー緑黄色野菜の一つですので、ビタミン類・ミネラル類が豊富に含まれています。

ビタミン類ではβ-カロテンやビタミンC、ビタミンE、葉酸などが豊富。ミネラルではなんと言っても、日頃の食生活で不足しがちな鉄分の含有量が多いことがうれしい点です。

通年平均 夏採り 冬採り
エネルギー 20キロカロリー
水溶性食物繊維 0.7グラム
不溶性食物繊維 2.1グラム
カリウム 690ミリグラム
カルシウム 49ミリグラム
マグネシウム 69ミリグラム
2.0ミリグラム
β-カロテン 4200マイクログラム
α-トコフェロール(ビタミンE) 2.1ミリグラム
ビタミンK 270マイクログラム
ビタミンB1 0.11ミリグラム
ビタミンB2 0.20ミリグラム
葉酸 210マイクログラム
ビタミンC 35ミリグラム 20ミリグラム 60ミリグラム

※すべて 葉 生 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

ほうれん草の健康効果

野菜のなかではトップクラスと言える鉄の含有量を誇ります。鉄は血液中ではヘモグロビン、筋肉中ではミオグロビンとなって体内の酸素運搬に役立ちます。

鉄が足りなければ体内にうまく酸素がめぐっていきませんので、貧血だけでなく頭がぼんやりしてしまったり、疲れやすくなってしまったりするもの。きちんと摂取したい栄養素です。

貧血という点では、造血作用を持つ葉酸も豊富ですから貧血予防には助かります。

β-カロテン、ビタミンE、ビタミンCと抗酸化作用を持つ栄養素を複数兼ね備えている点でも優秀。生活習慣病の予防効果や老化抑制に働きます。

ビタミンCの風邪予防効果と、β-カロテンが体内でビタミンAとなって粘膜を保護してくれる働きの相乗効果で、冬を乗り切るにはぜひ食べておきたい野菜。

濃い緑色はクロロフィルという色素によるもの。クロロフィルも抗酸化作用を持つほか、コレステロール値を下げる効果も実証されています。

クロロフィルは私たちの血液色素と似た構造をしているので、鉄と結合しやすいという特徴があります。

血色素へと利用されるため、やはり貧血予防にも働きかけてくれると期待できます。

貧血予防という観点からは、ほうれん草はさまざまな成分で重ねて期待できますね。

昔からきちんと摂取したい野菜の代表格である、ほうれん草。やはり、きちんと根拠があるのですね。

また、ヨーロッパでは「胃腸のほうき」との異名を持つ、ほうれんそう。理由は食物繊維の豊富さから便秘解消が期待できるため。

ビタミン類、ミネラル類の摂取のみならず、体内から余分なものを排泄する効果も有している、優秀な野菜です。

 

ほうれん草の選び方

葉物野菜は鮮度が葉の状態に現れます。葉先がピンとしていてみずみずしいものを選びましょう。根元が赤いものは新鮮とされています。保存の際も、葉の乾燥に気をつけて野菜室で立てておくと持ちが良いとされています。

ほうれん草というと冷凍品の出回りも多い野菜ですが、冷凍品には抵抗があって手を出さないという方もおられるのではないでしょうか。

冷凍品は旬の時期に多く収穫して一気に処理を行い、急速凍結することで栄養素の損失をできるだけ少なくする努力をしています。決して栄養素摂取の期待ができないとはいえません。

価格高騰の折や旬を外れたときには利用してみるのも一つの手段です。

 

ほうれん草の食べ方

ほうれん草にはシュウ酸が含まれています。これがアクの主な成分。摂り過ぎは体内でカルシウムと結合して結石などの一因になることから、アク抜きをして使うのが良いとされています。

ただし水溶性の栄養素の損失があるので、下茹でして水にさらすときには短時間で一気にしめましょう。

ほうれん草の鉄分を摂取したいと思ったら、ぜひたんぱく質やビタミンCとあわせて摂取してください。鉄分は吸収率の低いのが難点。

ほうれん草のような植物性食品に含まれている鉄は、動物性食品に含まれている鉄よりもさらに吸収率が悪いのです。

これを少しでもアップさせるのに効果的なのがたんぱく質とビタミンCです。ベーコンとあわせて加熱してレモン汁をかけるなどといった簡単なアレンジでOKです。

 

ほうれんそう まとめ

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東洋種・西洋種という違いを説明しつつも、ほうれんそうは野菜のなかではクセの少ない味わいで、和洋中問わず幅広いジャンルの料理で利用できる野菜ではないかと思います。利用のしやすさや味わいよりもさらに期待されるのが、その栄養価の高さ。

「野菜は食べています」とおっしゃる方でも、緑黄色野菜がきちんと摂れていない方は少なくありません。

ほうれん草をちょっとずつお料理にプラスしていただく方法で、日頃不足しがちなミネラル類やビタミン類もしっかり補給してしまいましょう。

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