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にんじんの栄養 カロリーと健康効果&上手な選び方と調理方法 食べ方

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にんじんといえば、緑黄色野菜の代表のような野菜です。

サラダやつけあわせとしても登場回数が多く、お子さんでは苦手だという声も少なくありませんが、健康を考えたらぜひ食べておきたい野菜。

管理栄養士chika-ue
身体に良いということは有名ですが、どのように良いのか、きちんとご存じでしょうか。

にんじんの種類

にんじんとして出回っているもので主流なのは、五寸にんじん。15~20センチメートル程度の長さのものです。

おせちなどに使われる金時にんじんは東洋種であるのに対し、五寸にんじんは西洋種と、ルーツが異なります。

金時にんじんは日本では以前はよく食べられていた種類で、あざやかな色合いが特徴。京野菜の京にんじんも金時にんじんの一種です。

長さが50~60センチメートルにもなる大長にんじんも、以前はよく食べられていました。

今では、身が黄色のものや紫のものなど、カラフルになってきました。「へきなん美人」や「彩誉(あやほまれ)」といったブランドにんじんも出てきました。

 

にんじんの栄養

カロテノイドという色素はにんじんから発見されたものですから、もちろんにんじんにはβ-カロテンが豊富。

体内でビタミンAとして働き、抗酸化作用も強いうえ、体内で必要に応じてビタミンAに変換されるという、過剰摂取の心配も少ない点が優れています。

ビタミンB1、ビタミンCといったその他のビタミン類も豊富なうえ、カリウムや鉄などのミネラル類も含んでいます。

エネルギー 39キロカロリー
水溶性食物繊維 0.7グラム
不溶性食物繊維 2.1グラム
カリウム 300ミリグラム
カルシウム 28ミリグラム
0.2ミリグラム
β-カロテン当量 8600マイクログラム
α-トコフェロール(ビタミンE) 0.4ミリグラム
ビタミンB1 0.07ミリグラム
ビタミンB2 0.06ミリグラム
葉酸 21マイクログラム
ビタミンC 6ミリグラム

※すべて にんじん 根 皮つき 生 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

【にんじんの健康効果

五寸にんじんをはじめ西洋種のにんじんの色素はβ-カロテンによるもので、金時にんじんのような東洋種のにんじんの色素はリコピンによるもの、と色素は異なります。

いずれも抗酸化作用を有し、健康効果の期待できる色素です。

特に主流となっている五寸にんじんから摂れるβ-カロテンは、ビタミンA効力があるので体内で粘膜などを健全に保つ働きをします。

抗酸化作用から、抗がん作用を期待されるほか、脂質酸化の抑制から動脈硬化予防としても摂取しておきたい栄養素です。

β-カロテンの抗がん効果を期待してさらに研究が進み、かつてβ-カロテンのサプリメントを使ってがんの抑制効果を研究した実験がありました。

結果はβ-カロテンサプリメントを摂取した群で各部位のがんが多く見られ、実験は途中中段になったということも。

これは身体に良いとされているものを単独で高濃度に摂取することではなく、バランスのよい食事のなかで、健康効果に寄与するという成分も含めてまんべんなく摂取していくことの大切さを知る機会となりました。

にんじんにはβ-カロテンだけでなく、その他のビタミン類やミネラル類、食物繊維など幅広い栄養素や機能性成分も含まれています。

たとえばカリウム。

食塩の摂り過ぎなどから体内のナトリウム濃度が高くなることは、高血圧につながります。日本人では多く見られる生活習慣病です。

予防や改善にはもちろん減塩が大切ですが、さらに意識したいのがカリウムの摂取。

カリウムとナトリウムはペアで働き、ともに体内のバランスを保っていますから、体内の余分なナトリウムを排泄してくれる働きが期待できます。

そのため高血圧予防や改善にはカリウムの摂取も推奨されており、野菜は1日350グラムを目標に食べたいとされています。

その中でもβ-カロテンの豊富な緑黄色野菜もしっかり摂りたいところ。

重量野菜であり食べ方の豊富なにんじんは、β-カロテンやカリウム、さらには食物繊維の摂取という側面からも、ぜひ積極的に取り入れたい野菜なのです。

自然に日頃の食事から摂取することを心がけて、健康効果を利用していきましょう。

 

にんじんの選び方

色の濃いものほどβ-カロテンの含有量が多いと考えられますので、色味を気にして選んでみましょう。

茎の切り口があまり大きくないものを選ぶと、芯の部分が多すぎないものを選ぶことができます。

鮮度は表面にハリやツヤがあるかで見極めましょう。

保存の際は湿気も乾燥も良くないので、表面の水分はふき取ってからビニール袋に入れるなどして、冷蔵庫の野菜室か冷暗所で保存しましょう。

 

にんじんの食べ方

皮付近に色素成分が多いので、表面を良く洗って皮をむかずに調理できると、より摂取効率が良くなります。

生食もできますが、油調理との相性でβ-カロテンの吸収率が高まりますので、きんぴらや炒め物、サラダでもドレッシングとして少量の油とあわせて摂るようにすると良いでしょう。

ビタミンCを酸化する酵素を含んでいます。ビタミンCは酸化が進み過ぎると効力が弱まってしまうデリケートな栄養素ですので、ビタミンCを含むものと合わせて調理をする際には食べる直前にあわせるなどの工夫をすると良いでしょう。

 

にんじん まとめ

管理栄養士chika-sita
にんじんは大きく切ってカレーやシチューに入れたり、細かく切って炒め物やサラダにしたり、すりおろしてケーキやパンに混ぜ込まれたり、身がかたいのにジュースにも利用されたりと幅広く登場するうえ、利用方法によって味わいの変わる面白い食材だと思います。

「にんじんシリシリ」や「にんじんのラペサラダ」のようににんじんを主役にした料理も多く、たっぷり食べる方法もいくつもありますね。

β-カロテンの摂取によって日頃から皮膚や粘膜を強化しておくことは免疫力向上となりますが、同時にがんや動脈硬化の抑制といった将来の重大疾患の予防にもつながる点がとても頼もしい存在です。

苦手な方も調理法を工夫すると食べやすく変化させることも容易ですので、β-カロテンの供給源として積極的に日々の食事に取り入れていってください。

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